株主向けのESG情報を考える【②企業目線編】
会社はどう考える。
前回、株主目線のESGについて想像しましたが、今回は企業目線を想像して書きたいと思います。
1.何のためにESGを取り入れるのか。「会社に良いことだから」ということ?
会社もお金儲けだけでなく、社会的責任が課せられているのが定説のようです。税金や人権を守るなどを行えば社会的責任が果たすことなのか。それとも、それ以上のことをするのかよくわからないです。(その対象がステークホルダーで、それがどんな人まで言うのかもよくわからない。)
それでも、「周り回って、会社に良い行いだ!」と言えるから会社は社会的責任を会社なりの定義で社会的責任を果たしているのだろうと思います。
社会的責任という言葉は、CSRという言葉が出てきて、そのあとにCSVが出てきたり、そしてESGという言葉が会社に浸透してきているのかと思います。
個人的な理解では、CSRは会社が思う必要最低限の社会的責任を果たすこと(会社の信用を得るための活動)CSVやESGはそれだけではなく、それ以上の企業価値向上と社会的責任をハイブリッドさせた活動なのかと思っています。
2.会社の本音は半信半疑か。
開示情報を見ても、そこまでESGの情報が企業の情報に深く係わっている会社というのは会社の全体から見ると少ないのかなと思っています。
最近では、統合思想や非財務情報といる言葉が出てきたり、金融庁のディスクロージャーワーキンググループ、CGコードやSDGsにより、会社の開示情報にESGという言葉が見られるようになってきていますが、じゃ「周り回って、会社に良い行いだ!」といえるところまで、落とし込めていると感じられる会社は少ないと思っています。
もちろん、ESGに力を入れるほど基盤が強くないという会社もあるでしょう。(たしか、マイケルポーターさんはROEが10数%ぐらい稼げる力がある会社じゃないとCSVの考え方は無理があると言っていた気がしますし・・・。)
といっても十分な基盤がある会社でも、ボランティア活動をしましたぐらいの「何が会社に良いことなの???」という話しかないようなところもあったりする気がしたりします。
こういう会社があるのはESGについての意識が低い会社があったりとかしますが、ESGの活動が企業価値向上に貢献することに半信半疑なのかと思います。ちまたの文献を読むとESGの成果が出るのが長い目でみるということをよく読みます。しかも、ここ数年で注目されているようになってきたと思います。そうなるとそんな活動が良いことなのかと半信半疑に思う会社もあるように思います。(最近では、日本の三方よしで、昔からESGの考え方があり、成果は出ているなどという話を聞いたこともありますが・・・。)
SRIとか言っていたときは、ブームで終わってしまったようなので、ESGがブームにならないとためには、儲かるということを示して、半信半疑からの脱却しないといけないのかと思ったりします。
では、終了です。ありがとうございました。